これって病気?
「なんで入院させないんですか!」
先生からそう言われた瞬間、胸に痛みを覚えた。
(その判断は子どものためになるのだろうか?)
不登校の息子、小学6年生の秋。
学校の先生たちと面談をしました。
特別支援学校への進学を提案され、さらには精神科への入院も勧められたのです。
もちろん、入院が必要かどうかは医師の判断が必要です。
この話し合いは、息子が昼夜逆転の生活になっていることについて、主治医の先生からの、「入院したら昼夜逆転が治る」というアドバイスをうけてのものでした。
「医療の力を借りてみるのも必要ではないですか」
先生方はそう言ってきました。
(え? 入院って言ったって病気じゃないよね?)
私は戸惑いながらも思いました。
発達障害と診断はされているけれど、何か治療があるというわけではなさそうだし、息子は入院してもつらいだけではないかと。
私は、先生方にこう伝えました。
「不登校解決のセミナーなどで勉強していて、
親としての接し方を変えていこうとしています」
しかし先生は、こう続けたのです。
「お父さん、子供より先に親は死にますよ。その時、この子はどうなるんですか?将来を考えましょう」
(確かに、将来のことは不安だ。でも…)
その面談で、具体的な解決策は示されませんでした。
だけど、私は一つの答えを見つけたのです。
子どもの将来は、子ども自身が決める。
親である私にできることは、今を支え、寄り添うこと。
それを徹底的に行うと決めました。
私は、息子と話し合い、彼の心を理解しようと努めました。
毎日少しずつ、彼に愛情を注ぎ、もちろん無理に学校に行かることはしませんでした。
そして、息子は次第に元気を取り戻していきました。
入院なんて必要なかったと、今では自信を持って言えます。
あなたは、子どものために何ができるのか、悩んでいませんか?
一度立ち止まり、「子どもが本当に求めていること」を考えてみることが大切です。
周りの意見や世間体を気にするより、子どもの立場に立って考えること、そして親が幸せに生きることが、子どもにとって最高の支えになるのかもしれません。