「機能」と「情緒」── 子育てに本当に必要な2つの視点

「子どもがきちんと挨拶できないんです」
「マナーを教えても、全然覚えてくれなくて…」
そんなふうに悩んでいませんか?
親として、「子どもにちゃんと育ってほしい」という想いは誰にでもあるものです。
でも、もしかしたら今、「機能的な子育て」ばかりに力を入れすぎて、苦
しくなっているのかもしれません。
「機能的子育て」とは何か?
たとえば──
✔ 箸の持ち方を教える
✔ あいさつやマナーを身につけさせる
✔ 周囲と協調できるようにしつける
こうした“何かができるようになること”を目的とした子育てを「機能的子育て」と言います。
確かに、将来社会で困らないようにという思いから、親はこの部分に注力しがちです。
でも、「教えたとおりにできない子」はどうでしょうか?
親としてはイライラしたり、「どうしてわかってくれないの」と悩んだり…。
とくに、発達障害や特性のある子どもたちは、こうした「できて当たり前」が難しいことも多いのです。
「情緒的子育て」とは何か?
一方で、「情緒的子育て」はこうした関わり方です。
✔ 子どもの気持ちに寄り添う
✔ 否定せずに話を聴く
✔ できないことに対して一緒に考える
“何かができる”よりも、“どんな気持ちでいるか”“親子の信頼関係”を大切にする子育てです。
実は、子育てが苦しくなるのは、「機能的な子育て」を“完璧にやらなくちゃ”と思いすぎてしまうからなんです。
育てにくい子?それとも…見方の違い
「うちの子は育てにくい」と感じる背景には、
“言ったとおりにできない”ことへのもどかしさがあります。
でも、もしそこで「情緒的な子育て」の視点が入れば、
「どうしてできないのかな?」
「どんなふうに伝えれば届くかな?」
と、子どもと一緒に考えるようになります。
そうすると、できる・できないに振り回されず、
“この子にとって一番の方法”を見つけられるようになります。
昭和と令和、時代が変われば子育ても変わる
昔は「親の言うことを聞くのがいい子」だったかもしれません。
でも今の時代は、
🔹 自分で考える力
🔹 自分らしさを活かす力
🔹 多様な個性を尊重し合う力
が、何より求められています。
「しっかりしつけなきゃ」と思う気持ちが、
逆に子どもの自由な発想や個性をつぶしてしまうこともあるのです。
不登校や発達障害の子には「情緒」がいちばん必要
不登校の子は、学校に行けないこと以上に、
「どうせ自分なんてダメだ」と思っていることが多いです。
そんな子どもに必要なのは、
「どうしてできないの!?」という機能的な視点よりも、
「そのままで大丈夫だよ」と寄り添う情緒的な関わりです。
子どもが「安心」できれば、不安がやわらぎ、行動する力も少しずつ戻ってきます。
できる・できないではなく、つながりを育てよう
子どもができることに目を向け、
苦手なことは「できる方法を一緒に探してみよう」と関わる。
この姿勢こそが、親子の信頼関係を深め、
子どもの心を育てる最高の“しつけ”なのかもしれません。
何ができるかよりも、どんな気持ちで関われるか。
「機能」と「情緒」――
この2つのバランスを意識することで、
子どもが「愛されている」と心から感じられるようになり、
安心して育つあたたかな土台が生まれます。
できる・できないではなく、気持ちに寄り添う子育てが、
子どもの心にしっかりと愛情を届ける第一歩になるのです。